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脳のメカニズムを利用した効率的な勉強法


 

1.記憶のメカニズムについて


 「ドラゴン桜」という漫画が大人気で、以前TBS系列でドラマ版ドラゴン桜も放映されました。影響された人も多いかと思います。世の中にはいろいろな勉強法に関する情報が溢れており、どれが本当に信頼できるのか、と疑問に思うこともあるかと思います。


 私の考えとしては、やはり、科学的データにもとづいた論理的に整合性のとれたものや、実際に成功した人の納得できる体験談など、その勉強法による効果のなんらかの裏づけ、理由づけができるもので、かつ納得できるものしか極力取り入れないようにしています。  


 その中でも私が特に納得でき、しかもある程度実践してみて効果を実感できている方法の1つとして、人間の脳の記憶のメカニズムを利用した勉強方法を紹介していきます。



2.記憶の忘却曲線について


 まず、「人は忘れる動物だ」ということを完全に認めてしまいます。
 そのうえで、脳の仕組みを知る必要があります。
 これを知っているのと知らないのでは、その後の勉強効率に大きく影響します。
 その脳の仕組みを知るのに参考になるのが記憶力に関する忘却曲線というものです。


 そのなかでも、19世紀のドイツの心理学者であるエビングハウスが人間の記憶力についての研究成果を発表したいわゆる「エビングハウスの忘却曲線」というものがあまりにも有名です。
  このエビングハウスの忘却曲線によると、意味のない言葉の暗記など、普通の単純暗記であれば、1回覚えたと思っても、1時間後には56%、9時間で64%、1日たつと約70%忘れています。


 ではなぜ人は長期的に覚えることができるのかというと、繰り返し覚えなおしているからです。繰り返し覚えなおすことによって、記憶は強化され、忘れにくくなっていきます。

  ですから、例えば、今日あった出来事を思い出すだけでも、その出来事に関する記憶が強固になります。これがまさに復習の効果です。この脳の仕組みを勉強に利用してやればよいということです。
 


3.脳のメカニズムを利用した復習の仕方について


 しかし、ただ単に何回も覚えなおすのも良くありません。1時間に5回、6回繰り返したところで、そんなに記憶は強化されないとされています。
エビングハウスの忘却曲線を利用した勉強の復習のタイミング

 記憶があやふやになり始める頃、つまり、忘却率が50%ぐらいに達したあたりがよいとされています。
 すると、その記憶は強化され、次に忘却率が50%ぐらいに達するまで2、3日かかり、またそこで覚えなおすと、さらに2、3週間は持続、その次に覚えなおすと、2、3ヶ月・・・というように、記憶が強固になり、忘れにくくなります。
 つまり、短期記憶を長期記憶に変えることができるということです。


 ポイントは「忘れるころに覚えなおす」ことです。


 この規則にのっとって復習の周期を考えると、まず、最初の復習はその日の夜、もしくは次の日の朝などがよいと思われます。
 その次は1週間後、1ヵ月後、3ヵ月後というサイクルで十分忘れない記憶になると思います。


 このサイクルのタイミングは自分で探してみたらいいと思います。
 というのも、忘れる速度は覚えたときのインパクトや集中度などによって変わるからです。
 例えば、2回目の復習を1週間後にしたときに、ほとんど覚えているようなときは、次回から2回目の復習を2週間後にするなど、サイクルを少し伸ばしてもよいと思います。


 しかし、もう一度繰り返すと「忘れるころ」であって、完全に忘れてしまったものは、覚えなおしても最初のときと効果はかわらないみたいです。
 ですから、1回目の勉強内容を1ヶ月もなにもしないでおくと、忘れた部分は1から出直しとなる、とされています。
 つまり、無駄が大きくなるということになります。
 そして 学習後にほんの数分、大切なポイントだけでかまわないから、復習すると記憶の定着が格段に違います。この記憶の定着の仕方も重要になってきます。


 次に、効率よく定着させる方法について考えていきます。



4.五感をフルに働かせ効率的な勉強法を!


 人間の脳は、視覚による記憶よりも聴覚、触覚などのその他の感覚による記憶の方が強くなっているようです。人間に限らず、他の動物でもいえるそうです。
 これは進化の過程でも視覚の発達は他の器官に比べて新しいことからも説明できるといいます。


 このような動物の脳の性質を活かすためには、やはり視覚以外の感覚も積極的に使った方が効率が良いといえます。


 例えば、英語の単語1つを覚えるときでも、ただ単に単語帳を眺めて覚えようとするのではなく、その単語を声に出したり、CDで聞いたりして聴覚を働かせた方が記憶の定着が強くなります。


 また、化学などで化合物を覚える際に、実際の化合物の匂いや味(※ 十分安全を確認できた上でですよ!)などを実験室で確認する機会があれば、より強く記憶に残ることになります。


 このように、視覚だけにたよらず五感をなるべく働かせ学習することで、効率を何倍にもあげることもできるということです。
 




関連おすすめ参考書 − このような本から知識を得て、参考にしました。







                               
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